m733

前回は

ということでメインのM16シリーズについて紹介させていただきましたが今回はそのカービン(短縮モデル)についてまとめてみました。
M16のカービンモデル(CAR15)については早期にはベトナム戦争から完成形であるM4カービンに至るまで数多くのモデルが試作・運用されてきました。
そんなCAR15の代表的なモデル、そしてそれらのトイガンを紹介!M4とは一味違ったスタイルで周囲と差をつけてみるのはいかかでしょうか?

そもそもなぜカービンモデルを作るに至ったのか?

CAR-15 カービン

アーマライトよりAR-15の製造権を買い取ったコルト社は、1965年ごろより従来のAR-15 ライフル(モデル601/602、のちにアメリカ空軍がM16として採用)を中核としてバリエーション展開し、通常の歩兵用小銃に狙撃銃や分隊支援火器、カービンなどを加えて、CAR-15武器システムを構築することを計画した。これは、アーマライト社による体系をコルト社流に再構築するとともに、各種の小火器を同一の設計に基づいて統一することで、教育・訓練や補給を効率化する試みであった。このCAR-15武器システムの一環として、車両や航空機の搭乗員向けの自衛用火器、そして、特殊部隊向けの特殊用途火器として開発されたのが、CAR-15 カービンである。 
コルト・コマンドー Wikipedia

つまり、本来のフルサイズライフルでは長すぎる場面で用いられる特殊火器であったということ。世界大戦時のボルトアクションライフルなどでも騎兵などのために短縮モデルが作られた。
…と考えてみると今現在アメリカ全軍に配備されているM4カービンは今でこそライフルの標準値のように扱われるが起源をたどると短縮モデルといういわば特殊モデルを全軍に配備していることがわかる。…あれ?それじゃ最初から全軍にカービン配備すりゃいいじゃん、なんで?
と当然思うだろうがあくまでM4カービンは完成形。

主要モデルの紹介とともにその理由を見てみる。

GX5857(M607)/XM177
M607 M609 M610


上からそれぞれM607、XM177E1、XM177E2
M16をそのまま短くしたようなM607は過去に東京マルイから「CAR15」の名前で発売されていた。CAR15はM16のカービンモデル全てを指す言葉だがCAR15と言えばこれ、という方も多いのではないだろうか
CAR-15 コマンドー(XM177/GAU-5)

CAR-15シリーズの開発当時、ベトナム戦争において、将校や車両・航空機乗員の自衛用火器、長距離偵察を行う特殊部隊向けの火力として、小型軽量のカービン銃の需要が非常に高く、これに適した火器の開発は急務であった。このことから、モデル607(GX5857)の試験運用で判明した問題点を改善したサブマシンガンとして開発されたのがモデル609(ボルト・フォワード・アシスト有)およびモデル610(ボルト・フォワード・アシスト無)で、モデル610はただちにXM177(陸軍)およびGAU-5/A(空軍)として仮採用された。また、1966年6月28日、陸軍は2,815丁のモデル609をXM177E1 サブマシンガンとして購入し、これらの引き渡しは1967年3月までに完了した。なおこのシリーズには刻印がないモデルがある。これは自らがどの国の兵士か判らなくするためである。

上記モデルは順次実戦投入され、そこで10インチの銃身では曳光弾が十分に発火できず、夜間戦闘などで弾道が確認できないなどと言った問題が指摘された。改修モデルとして、やや銃身を伸ばして11.5インチとしたモデル629(ボルト・フォワード・アシスト有)およびモデル649(ボルト・フォワード・アシスト無)が開発された。これらは、銃身を延長したことによって前モデルより銃声とマズルフラッシュが軽減されたほか、XM148 グレネードランチャーやライフルグレネードの使用が可能となっている。1967年4月、陸軍は510丁のモデル629を南ベトナム軍事援助司令部特殊部隊(MACV-SOG)向けに購入してXM177E2として仮制式採用し、1967年9月までに引き渡しは完了した。また、空軍もこれに小改正を加えたものをGAU-5A/Aとして採用した。ただし、CAR-15 コマンドーは通常のM16よりも短い銃身と伸縮式銃床の採用に伴い、必然的に射程と精度は低下し、銃声やマズルフラッシュが大きいなどといった問題があった。この問題は、1970年に生産が終了するまで常に指摘され続けた。XM177シリーズは米陸軍全体で広く使用されたが制式採用はされなかった。
コルト・コマンドー Wikipedia


ベトナム戦争終結後、コルト社はCAR-15武器システムというコンセプトを放棄したが、カービン・モデルの開発は継続された。これらのカービンは、アメリカ軍の特殊部隊や法執行機関、海外の顧客で広く使用されたが、1994年にM4 カービンが採用されるまで、米軍に制式採用されなかった。 
コルト・コマンドー Wikipedia

つまり短銃身化は命中率低下やマズルフラッシュの露呈などの問題を引き起こした。そりゃ全軍配備とか無理だわ。
sv car15


ちなみに航空機パイロット向けの限界ギリギリ短縮ライフル、サバイバルカービンなんてものも試作された。いやこれちょっと無理があるでしょ…
ベトナム戦争後のCAR15
ベトナム戦争以降(XM177以降)におけるCAR15にはM16A1ベースのM65×シリーズ、M16A2ベースのモデル7xx/モデル9xxシリーズ、そしてM4シリーズがある。
それこそかなりの数が存在するので著名なモデルのみ紹介しよう。
M653
M653

XM177をM4と同じ14.5インチバレルにしたモデル。映画「プラトーン」ではXM177の代役を務めた。

M727
M727

アラブ首長国連邦(UAE)からの発注によって作られたM16A2カービンモデル
通称「アブダビ・カービン」

特徴としてはM4カービンの14.5インチヘビーバレルが装着されている点。逆に言えばフレーム以外はもうほぼM4カービンと言ってもいい。
映画「ブラックホーク・ダウン」においてデルタフォースが使用していたのが印象的。

M733
M733 car

上記のM727とともに「ブラックホーク・ダウン」に登場していたM16A2のカービンモデル。11.5インチバレルを装備しているため非常に短いのが特徴。こじんてきにすき(小学生並みの感想)

M4
M4A1

M16カービンの完成形。いやもう説明いらないでしょ

これでも登場当初から見るとハンドガードがレールシステム(RIS)装備になったり、ストック形状が変更されたりしている。M4は3点バースト、特殊部隊向けに設計されたM4A1はフルオート。
いや特殊部隊向けって…今はM4A1が全軍配備されており、既存のM4もA1と同様にフルオート射撃が行えるよう改修が行われている。
みんなの大好きなカスタムベースなのでもはやモデル差については説明が不可能。

CAR15シリーズのトイガン
そんなCAR15シリーズ、M4を除いてもそれなりのメーカーから発売されている。正直M4との違いが判らないといわれてしまえばそこまでだがでもやはり他人とは一味違う、オールドスクールスタイルというのも悪くないように思う。

電動ガン




ガスブローバックガン



エアーコッキング