M1Thompson
皆さんこんにちは。

前回のあらすじ!…はないのでこれ、読んで。




とは、言いますが読まなくても大丈夫です。

というわけで今回はトンプソンサブマシンガン、その中でも後期に生産された戦時簡略化モデルであるM1/M1A1について解説していこうと思います。

概要とM1928との違い

M1928 USMC

さて、そんなこんなでようやく軍部の理解と、次なる世界大戦の勃発により需要が増したトンプソンサブマシンガンは連合国に供給されることとなりました。
ですがやはり戦争に投入するとなるとM1928は、軍用としてはあまりにも手間がかかりすぎるものでした。
水平フォアグリップ化やリアサイトの簡略化なども行われましたがそれでもやはり製造には手間のかかるものでした。

でも需要は増すわけです。現実は非情なり。

そこでさらなる簡略化と…内部機構に問題がないわけでもなかったので改良が行われました。


  • 工数がかかり、信頼性も低かったブリッシュ・ロック式閉鎖機構の替わりに、ボルトの重量を増やしたシンプル・ブローバック式に変更された。
  • 銃身に装着されていたコンペンセイターや放熱フィンが廃止された。
  • ストックの固定を直接ネジ止め方式に変更し、弾倉装着部のスリットを無くしてドラム弾倉は使用できないよう変更された。
  • コッキングハンドルを上面から右側面にずらした。
…まずは写真で見比べてみましょうか
M1928_M1
上記の説明通り、放熱フィン・コンペンセイターの省略、コッキングハンドルの位置が上から側面に移されたのがわかると思います。
それ以外の点について、細かく見ていきましょう。


ブリッシュロック方式とは摩擦遅延方式とも呼ばれ、文字通り金属同士の摩擦を用いてボルトの後退速度を遅らせる機構のことです。

M1以前のトンプソン(M1921など)にはこの機構が採用されており、内部にはH型の真鍮製ロッキングピースが配置されており、このロッキングピースに摩擦がかかることでボルトの後退を遅延させるものでした
Blish-Lock_
写真中央のH型のパーツがロッキングピース。ボルトの溝にはまり、摩擦を発生させていました。

ですがこの機構には欠点があり、当然摩擦の力を受け止めるロッキングピースは射撃のたびに多大な負荷がかかり、その上比較的柔らかい金属である真鍮であったこともあり、定期的な交換を必要としていました。

そんな問題を抱えるブリッシュロック方式をブローバックの基本ともいえるシンプルブローバック方式へと変更しました。

これと、コッキングハンドルの変更によってフレーム自体の形状も変更されているのがわかると思います。


次にストックについてですが…
sutokku
M1928はスリットの差し込みにより、ストックがワンタッチで取り外し可能でした。当然、手間がかかるので省略。

magazine

また、M1928では配置されていたドラムマガジン用の横溝を省略。これによってドラムマガジンは使用できなくなりました。

しかしドラムマガジンは戦場においては通常の箱型マガジンに比べ構造が複雑で汚れに弱く、また装弾にも手間がかかるといった点から不要と判断されたのでしょう。

また、これを補うため同時に30連の箱型弾倉が採用されました。


以上のように簡略化されたM1でしたが、これでも生産性が低いと判断され、最終的には内部機構の撃針を固定したM1A1へとさらなる簡略化が行われました。

そんなM1/M1A1は大量に生産、投入され、「悪人の銃」と言われたトンプソンサブマシンガンは連合軍の侵攻とともに「世界を救った正義の銃」へと認識されるに至りました。


さて、そんな簡略化をしたトンプソンでしたがそれでも他国のSMGと比べると生産に手間がかかる銃であることには変わりなく…結果としてはプレス加工を多様したM3SMGへと主力の座を譲ることとなりました。
M3


…退役したとは言ってないぞ?


第二次世界大戦後もトンプソンSMGは用いられ、朝鮮戦争、ベトナム戦争においても自衛用火器としてアメリカ軍に用いられました。

また、アメリカの支援を受けたいくつかの国でも使用されており、中国、フランス軍、南ベトナム軍、そして日本の自衛隊においてもトンプソンSMGは使用されました。

Viet M1

ベトナム戦争においてはストックを取り外し、コンパクトに改造されたモデルがよく確認されます。
また、トンプソンSMGはフランス軍経由で北ベトナム勢力にも使用され、ベトナム国内において生産も行われました。

動画




トンプソンM1/M1A1のトイガン
言うまでもなく多数のメーカーから電動ガンが発売されています。
We-Techからはガスブローバックも。お好みでお選びください。










専用のスリング、マガジンポーチもどうぞ。